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SRF工法(包帯補強)

SRF工法は、しなやかで強靭なポリエステル繊維のベルトやシートを、ウレタン系一液性無溶剤接着剤で鉄筋コンクリート(RC)の柱、壁等に貼り付け、巻き付ける工法です。鉄筋コンクリートの損傷と破壊を直接防止し、地震エネルギーを安定した変形の繰り返しに変換することで揺れを収める収震(Seismic Restoration with Flexibility)の効果が、各種の実験及び実際の大地震で確認されています。コンクリートをしなやかで切れない材料で被覆することを収震被覆と呼んでいます。SRF工法は包帯補強とも呼ばれています。

​       ※SRF、収震被覆、及び包帯補強は、構造品質保証研究所の登録商標です。

SRF工法 補強模式図(RC系)
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特徴 01

シンプルで効果的

SRFは「巻くだけ」「貼るだけ」のシンプルな工法でありながら、鉄筋コンクリートの弱点を直接補強するので非常に効果的です。柱や壁の損傷を抑えるので、建物の揺れを収め、変形が小さく済みます。

特徴 02

低コスト・短工期

大きな機材や特殊な工具を使わず人の手で貼るため、工程が少なく、従来工法と比較して工事費が安価な上に、施工期間も短くて済みます。営業しながらの工事はもちろん、閉店後や休日のみで補強完了した実績が多数あります。

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特徴 03

人と環境にやさしい

施工時の粉塵、騒音、振動、臭気はほとんど発生しません。接着剤は無臭で、ホルムアルデヒドなどの環境ホルモン懸念物質を含まず安心です。

特徴 04

公的機関評価

SRF工法によるRC建物の柱、壁の補強については、日本建築防災協会の技術評価を取得しています。2017年11月には技術評価更新変更申請が認められ、コンクリート強度が21N/mm2以上の柱巻きたて補強であれば新型接着剤SRF40を用いることで従来の半分の厚さで同等のせん断補強効果を得られることが明記されております。また、コンクリート系の土木構造物には、建設技術審査証明を取得しており、2018年3月に更新をしております。SRFを用いた耐震改修計画に関して、第三者機関による評定を受けた実績も多数あります。

特徴 05

豊富な施工実績

北海道の旭川から沖縄の那覇まで、全国の事務所ビル、宿泊施設、マンション、学校、病院、公共建物など、2200件以上の耐震補強工事に使用されています。また土木構造物の代表的な施工事例として、東京から新大阪まで東海道新幹線の高架橋脚(柱)1200本余りを補強しております。

特徴 06

大地震での収震効果

東日本大震災では関東北部から東北地方の震度6以上の揺れを受けた地域に約60件のSRF施工実績がありましたが、問題を生じた事例はなく、仕上げの被害もなかった、揺れなかったと好反響を頂いております。震度6以上が複数回襲った平成28年熊本地震でも、7件の施工実績全てで、また大阪府北部地震では、震度6弱以上の地域の28件の施工実績全てで、部材の損傷を抑え建物の使用継続を可能にすることが確認できました。

特徴 07

収震について

建物や、高架橋など、構造物の各層(各フロア)は、通常、互いに平行に建設されています。耐震設計された構造物でも、柱や壁の中の鉄筋・鉄骨、木造の釘、ビス、金物、耐震補強の鉄骨ブレースなどの金属は、想定を超えるひずみを受けると、降伏して元の形に戻らなくなり、これが繰り返すとコンクリートや木材を損傷させます。また、炭素繊維・アラミド繊維は、破断してしまいます。免振・制震は、構造物の一部に入れた免振装置や制震装置の設計限界を超える変位を繰り返し生じれば、装置が破壊するか、構造物が破壊します。結局、耐震であれ、免振・制震であれ、従来構造は、想定を超える地盤の揺れを繰り返し受けると柱や壁にひずみが蓄積し、右図のように各フロアが平行でなくなり、揺れが大きくなって、内部や周囲の仕上げ、設備が損傷します。

SRF工法はポリエステル繊維製のベルトやシート(高延性材)をウレタン系の高靭性接着剤で柱、壁、接合部等に巻きつけ、貼り付ける補強方法です。しなやかな高延性材は、繰り返しひずみを生じてもコンクリートや木材を傷めず、柱、壁、接合部はほぼ元に戻り、安定してフロア(層)を支え続けるので、各フロアは互いに平行を保つように、ほぼ円運動をします。このようにして、地盤の揺れは、構造物の各部分と周辺地盤の安定した変形の繰り返しとなります。それぞれの消費エネルギーは僅かずつですが、全体としては大きな消費エネルギーとなり、揺れは収まります。結局、仕上げや設備もほとんど損傷しません。これが収震(Seismic Restoration)です。従来は危険な構造とされた偏心やピロティであっても、収震ならば、現行基準の想定を大幅に超える地盤の揺れであっても、建物の揺れは収まり被害がないことは、SRF工法で補強して2011年東日本大震災を受けた多くの建物で、そして、2016年熊本地震の熊本市内大学校舎等で実証されました。

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